暦注解説

E39 Calendarに記載している暦注(れきちゅう)について解説します。

一部、解釈が異なる部分があるかも知れませんが、ご参考までにご覧ください。

国民の祝日

美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために定められた「国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」です。

日本には年間に16日もの「国民の祝日」があり、それぞれの日の趣旨が定められた休日とされています。

成人の日 1月の第2月曜日 おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
建国記念の日 2月11日

 

国をしのび、国を愛する心を養う。

 

天皇誕生日 2月23日 天皇陛下の誕生日を祝う。
春分の日 春分日

 

自然をたたえ、生物をいつくしむ。

 

昭和の日 4月29日 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
憲法記念日 5月3日

 

日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。

 

みどりの日 5月4日 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日 5月5日

 

こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。

 

海の日 7月の第3月曜日 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
山の日 8月11日

 

山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。

 

敬老の日 9月の第3月曜日 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
秋分の日 秋分日

 

祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。

 

スポーツの日 10月の第2月曜日 スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う。
文化の日 11月3日

 

自由と平和を愛し、文化をすすめる。

 

勤労感謝の日 11月23日 勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。

なお、「国民の祝日」が日曜日のときは、その日の後でその日に最も近い「国民の祝日」でない日が休日となります。

また、前日と翌日の両方を「国民の祝日」に挟まれた平日は休日となります。

二十四節気

二十四節気(にじゅうしせっき)とは、1年を24に区切った季節の指標です。昔の中国華北地方の季節感で名付けられたため、現代日本の季節感とは異なる点もあります。

立春(りっしゅん) 2月4日頃 寒さのピークですが、このころより気温が上がりはじめます。
雨水(うすい) 2月19日頃 もう雪が降るのではなく、雨に変わって降りはじめる時期。
啓蟄(けいちつ) 3月6日頃 冬眠していた虫が、起き出して活動をはじめる。
春分(しゅんぶん) 3月21日頃 昼と夜が同じ長さとなり、この日を境に昼がだんだん長くなる。
清明(せいめい)  4月5日頃 草木が芽吹き出し、清らかで明るい様子となる。
穀雨(こくう) 4月20日頃 田畑を潤し、穀物の育成を促す暖かな春雨が降る。
     
立夏(りっか) 5月6日頃 夏に向かって気温があがっていきます。
小満(しょうまん) 5月21日頃 草木が生い茂る、梅雨入り前の湿度があがる時期。
芒種 (ぼうしゅ) 6月6日頃 芒とは作物の殻にある突起物のこと。田植えがはじまります。
夏至(げし) 6月21日頃 昼が1年で一番長い日。梅雨の真っ最中で田植えのピーク。
小暑(しょうしょ) 7月7日頃 梅雨が明ける頃。暑さが増していきます。
大暑(たいしょ) 7月23日頃 気温が高く暑さの厳しい頃。夏の土用はこの頃にあります。
     
立秋(りっしゅう) 8月7日頃 暑さのピークですが、この日よりだんだん涼しくなっていきます。
処暑(しょしょ) 8月23日頃 暑さも峠を越したという意味。台風が多い時期。
白露(はくろ) 9月8日頃 ひんやりとした朝に、草木の葉に付く露のこと。
秋分(しゅうぶん) 9月23日頃 昼と夜が同じ長さとなり、この日を境に夜がだんだん長くなる。
寒露(かんろ) 10月8日頃 秋も深まり、朝の冷気の中で冷たい露が結びます。
霜降(そうこう) 10月23日頃 このころから、霜が降りはじめます。
     
立冬(りっとう) 11月7日頃 秋のピークですが、これから冬の季節となっていきます。
小雪(しょうせつ)

11月22日頃

雪がちらつきはじめ、山の頂が白くなりはじめます。

大雪(たいせつ) 12月7日頃 雪も本格的に降り始めます。
冬至(とうじ) 12月22日頃 夜が1年で一番長い日。かぼちゃを食べ柚子湯に入る習慣があります。
小寒(しょうかん) 1月5日頃 寒の入り。節分までの一ヶ月間、最も寒さが厳しくなります。
大寒(だいかん) 1月20日頃 1年で最も寒い時期。寒稽古が行われるのはこの日です。

雑節

雑節(ざっせつ)とは、二十四節気以外に季節の移り変りをより適確に掴むために設けられた、日本人の暮らしの中から生まれた節目です。

節分(せつぶん) 2月3日頃

立春の前日。

元々は「季節の分かれ目」を意味し、立夏・立秋・立冬の前日も節分とされてました。

彼岸(ひがん) 

春3月18日頃

秋9月20日頃

 

春分の日・秋分の日をはさんだ前後3日間を含む一週間のこと。

「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉のように、季節の節目です。

 

八十八夜(はちじゅうはちや) 5月2日頃

立春から数えて88日目のこと。

作物の新芽が出て成長する時期で、農業上の重要な節目です。

入梅(にゅうばい) 6月11日頃

 

梅雨(つゆ)に入る時期の目安。

梅の実が熟するころに雨季に入ることから、この名前がつきました。

 

半夏生(はんげしょう) 7月2日頃

半夏という薬草が生える時期。

梅雨の終わりで、この日までに田植えを終わらせなければいけないといわれてます。

土用(どよう)

7月19日

~8月6日頃

 

本来は立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間のことで、一年に4回ありますが、

一般的には立秋の前の約18日間をさします。

 

社日(しゃにち)

春3月18日頃

秋9月20日頃

産土神(生まれた土地の守護神)、五穀の神を祀り祝う日。
二百十日(にひゃくとおか) 9月1日頃

 

立春から数えて210日目。台風がやってくる時期の目安とされています。

 

二百二十日(にひゃくはつか) 9月11日頃 二百十日と同じく、農業を営む家にとっての厄日です。

年中行事

年中行事(ねんちゅうぎょうじ、ねんじゅうぎょうじ)とは、毎年特定の時期に行われる行事の総称です。

E39 CalendarのシンプルVer.+αでは、以下の行事を記載しています。

エイプリルフール 4月1日 人をからかうような、害のない嘘をついてもよいという西洋の風習です。
母の日 

5月の

第2日曜日

 

母親へ慰労と感謝をする日です。

 

環境の日 6月5日

環境保全に対する関心を高め啓発活動を図る日。

国連による国際的な記念日で世界環境デーともいいます。

父の日

6月の

第3日曜日

 

父親に感謝を表す日です。

 

七夕 7月7日

織姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)の再会を祝う日。

二人は年に一度、7月7日にだけ会うことが許されているといいます。

月遅れの8月7日に祭りを催す地域もあります。

土用の丑の日 土用にある丑の日

 

年に2回あることも。

夏の暑さに負けないよう滋養強壮としてウナギを食す習慣があります。

 

原爆忌 8月6日・9日

1945年(昭和20年)に広島市と長崎市へ原子爆弾が投下された日。

それぞれの日には、広島平和記念式典、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開催されます。 

終戦の日 8月15日

 

日本における第二次世界大戦終結日。

日本政府は、この日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とし全国戦没者追悼式を催します。

 

お盆

入り8月13日

明け8月16日

祖先の霊を祀る日本古来の祖霊信仰と仏教が融合した一連の行事期間をさします。

夏休みを兼ねてこの期間には帰省して過ごす方も多いようです。

防災の日 9月1日

 

1923年(大正12年)に関東大震災が発生した日で、近年では防災訓練を実施する日となっています。

 

ハロウィン 10月31日 キリスト教の万聖節の前夜祭。子どもたちがお化けに扮してご近所へお菓子をねだります。
古典の日 11月1日

 

2012年に法制化された、古典を顕彰する記念日です。

 

七五三 11月15日

旧暦の数え年で 7歳、5歳、3歳の子どもの成長を祝う日本の行事です。

神社・寺などで「七五三詣で」を行い、報告、感謝、祈願をします。

ブラックフライデー

11月第4木曜日の

翌日

 

感謝祭の翌日。この日からの商戦はアメリカで最も消費が伸びているそうです。

 

クリスマス 12月25日 イエス・キリストの降誕を記念する祭り。誕生日は正式には不詳です。
大晦日 12月31日

 

1年の最後の日で、年神を迎えることにちなむ行事が行われます。

 

七草 1月7日 人日の風習と小正月の風習とが混ざり、「七草粥」が食べられるようになったようです。
鏡開き 1月11日

 

お正月に年神や仏に供えた鏡餅を下げて食べる、日本の行事です。

 

尖閣諸島開拓の日 1月14日 沖縄県石垣市が条例により定めた記念日。尖閣諸島の日や尖閣の日とも呼ばれています。
北方領土の日 2月7日

 

北方領土に対する国民の関心と理解を深め、返還運動の推進を図るために制定された日。

 

バレンタインデー 2月14日

主に欧米で、カップルが愛を祝う日とされています。家族や親友などと祝う人も。

日本では一般的に女性から男性に対しチョコレートを贈って愛を伝える日とされています。

 

竹島の日 2月22日

 

島根県が条例により定めた記念日です。

 

ひな祭り 3月3日

女の子の幸福を祈るための行事で、ひな飾り、白酒、ひし餠、桃の花などを飾ります。

ホワイトデー 3月14日

 

一般的にバレンタインデーにチョコレートなどをもらった男性がそのお返しとしてキャンディ、

マシュマロ、ホワイトチョコレートなどのプレゼントを女性へ贈る日とされています。

 

六曜

六曜(ろくよう)は、先勝(せんしょう)・友引(ともびき)・先負(せんぶ)・仏滅(ぶつめつ)・大安(たいあん)・赤口(しゃっこう)の6種の曜があります。

先勝

 

早くことを済ませてしまうことが良いとされる日。「先んずれば即ち勝つ」の意味。

午前は吉、午後は凶といわれています。急用の処理や訴訟には吉日とされています。

 

友引

勝負がつかない良くも悪くもないとされる日。もしくは転じて「勝ち負けなし」「友を引き寄せる」など佳日とされることも。

葬儀を避ける習慣がありますが、六曜は仏教と関係がないため、葬儀をする宗派もあります。

近年では、火葬場の友引休業を廃止する自治体も増えているようです。

先負

 

急用は避けるべきとされる日。「先んずれば即ち負ける」の意味。

午前は凶、午後は吉といわれています。争い事や公事も良くないとされています。

 

仏滅

物事が終わるという意味の日で六曜における大凶日。

婚礼などの慶事を忌む習慣がありますが、逆に悪縁を切るには適した日ともいえます。

この日に結婚式を挙げる人は少ないため、仏滅には料金の割引を行う式場もあるようです。

大安

 

万事進んで行うのに良いとされる日。「大いに安し」の意味。六曜の中で最も吉の日とされています。

婚礼や納車、建前(上棟式)、建物の基礎工事着工や引渡しをこの日にするという人も少なくないようです。 

 

赤口

 正午の前後(午の刻:午前11時ごろから午後1時ごろまで)のみ吉で、それ以外は凶とされる日。特に婚礼などの慶事は大凶。

この日は、火や刃物などには特に注意すべき日とされています。 

干支

干支(えと)とは、十干と十二支を組み合わせたもので60通りもあります。

十干(じっかん)は、日を数えたもので10日で「旬」と呼びます。

十二支(じゅうにし)は、時間を数えたもので12に区切られます。

E39 Calendarのシンプル開運Ver.では、十干と十二支の関係が相生(そうしょう)または比和(ひわ)である日を吉日とし、相剋(そうこく)関係の日は凶日としています。

吉日

吉日(きちじつ)とは、 縁起の良い日。祝い事など何かしら事をするのに良いとされるめでたい日のことです。 

E39 Calendarのシンプル開運Ver.では、以下の吉日を記載しています。

一粒万倍日(いちりゅうまんばいにち)

「一粒の籾(もみ)が万倍にも実る稲穂になる」という意味の日。何事を始めるにも良い日とされ、種まきはもちろん、結婚、開業、開店、持ち物の新調などに吉とされています。一粒万倍日は他の吉日と重なることが多く、その日は効果が倍増するといわれています。

一方、お金や物を借りたりすることは苦労の種が万倍にもなるために凶とされています。

巳の日(みのひ)

七福神のひとり弁財天様の縁日で、財運や金運に恵まれる吉日とされています。巳(へび)は弁財天様の遣いで、この日にお参りすると願いを伝えてくれるといわれています。なお、婚礼行事は運気が下がるため避けるべきとされています。

また、巳の日の中でも「己巳の日(つちのとみのひ)」は特に縁起が良い日といわれています。

寅の日(とらのひ)

虎は黄金と黒の縞模様があることから金運の象徴で、金運に縁がある吉日とされています。「虎は千里往って千里還る」といわれ「出て行ったお金をすぐに呼び戻してくれる」との解釈から、この日は大きな買い物や旅行に向いているともいえます。なお、「元に戻る」ので婚礼行事は避けるべきとされています。

甲子の日(きのえねのひ)

七福神のひとり大黒様にまつわる吉日で、商売繁盛や金運アップといった開運日とされています。甲子は干支の組み合わせの最初であることから、この日に始めたことは永く続くといわれています。

天赦日(てんしゃにち)

E39 Calendarでは「天しや」と記載。(2024年度Ver.まで)

「百神が天に昇り、天が万物の罪を赦(ゆる)す日」とされる大吉日です。

この日に始めたことはすべて成功するとされ、婚礼行事などの慶事、財布の新調など金運に関わること、新しいことを始めるのに良いとされています。

神吉日(かみよしにち)

E39 Calendarでは「神よし」と記載。(2024年度Ver.まで)

神様のご神徳を授かるとされる吉日です。

神社参拝などの神事、祭礼、先祖供養に吉とされています。神前結婚式にも良い日といえます。一方で不浄な行動には凶ともされています。

大明日(だいみょうにち)

E39 Calendarでは「大みやう」と記載。(2024年度Ver.まで)

「天地が開通して、隅々まで太陽の日が照る日」という意味の日です。全ての吉事・善事に用いて大吉で、特に建築・移転・旅行に良いとされています。

鬼宿日(きしゅくにち)

「鬼が宿にこもる日」という意味で、鬼が外へ出てこないため吉日とされています。物事を邪魔されずに進められ、新居についてこられないから引越しに良いとされています。なお、婚礼行事は家庭に入るという意味から、家にいる鬼と鉢合わせるのでこの日は避けた方がいいとされています。

二十八宿(にじゅうはっしゅく)の鬼宿がこの日に該当します。

天恩日(てんおんにち)

E39 Calendarでは「天おん」と記載。(2024年度Ver.まで)

天の恩恵で全ての人が福を享受するとされる吉日です。婚礼行事や贈りものをするのに良く、金運も上がるとされています。弔事のみ凶。

母倉日(ぼそうにち)

「母が子を育てるように天が人間を慈しむ」という意味の日です。何事にも吉で、特に婚姻・建築は大吉とされています。

月徳日(げつとくにち)

月の徳神のいる日とされる吉日です。万事に吉で、特に家の増改築や土に関わる行いに吉とされています。

凶日

不成就日(ふじょうじゅにち)

不成就日は、何事も成就しない凶日とされています。

不成就日が一粒万倍日などの吉日と重なった日は、影響があると考えて、新たな行動は起こさない方が無難かと思います。

E39 Calendarのシンプル開運Ver.では、不成就日の枠内を薄いグレーに色付けしています。

十方暮(じっぽうぐれ)

十方暮は、日の干支で甲申(きのえさる)から癸巳(みずのとみ)までの10日間のことで、五行が相剋になる凶日が多く、万事うまく行かないとされ、婚礼・相談事・旅行・移転・新しく事を始めるのは避けるべきといわれています。逆に結果を求めず、自身の内面を見つめ直す期間と考えればいいかもしれません。


以降は、E39 Calendarには記載していない暦注の一部です。

天一天上(てんいちてんじょう)

天一天上は、方角の神である天一神が地上を離れるので、方角を気にせず出かけても良い期間をさしているようです。

八専(はっせん)

八専は、日の干支で壬子(みずのえね)から癸亥みずのとい)までの12日間のうち、五行が比和の日をさし、この期間は気が重なるために物事が片寄り、吉はより吉に、凶はより凶になるとされていましたが、現代では何事も上手くいかない凶日になっているようです。間日(2・5・7・11日目)は影響を受けないとされています。

受死日(じゅしにち)

受死日は、暦に●(黒丸)で記されていたことから、黒日(くろび)とも呼ばれていました。

この日は葬儀以外には適さない大凶日とされていますが、道教に端を発したものと思われます。

十死日(じゅうしにち)

十死日は、葬儀にも適さない大悪日とされています。14世紀以前に書かれた太平記という古典に由来したものと思われます。

三隣亡(さんりんぼう)

三隣亡は、建前(上棟式)などの建築関係や土起こしは慎むべきとされていましたが、江戸時代の書物には「三輪宝」と書かれ吉日とされていたとの説もあるようです。

大土(おおづち)・小土(こづち)

大土と小土は、種まきや穴掘りなどの土いじりは避けるべきといわれている期間をさすようです。

歳下食(さいげじき)・時下食(ときげじき)

歳下食は日に対して充てられ、時下食は時間に充てられます。

この時に食した栄養が天狗星(てんこうせい)の精に吸い取られるとされてますが、暴飲暴食に対する戒めと解釈しています。